1.3 江戸時代初期の時代劇は将軍が主人公 of SID

HOME > コンテンツ群 > 日本史各論 > 1.3 江戸時代初期の時代劇は将軍が主人公

1.3 江戸時代初期は将軍が主人公

すべてを列挙すると大変なことになるので、筆者の独断と偏見で、NHKの大河ドラマと『その時歴史が動いた』を中心に、歴史的に興味深いもののみを、年次と主演者とともに列挙する。ああこんなのもあった、と感じ入って頂ければ幸甚。この分析を通じて感じたことは、江戸時代の時代劇は次の3つに大きく分類されるということである。

●江戸時代初期
徳川幕府が確立していく過程を、家康・秀忠・家光の生涯、大坂冬の陣・夏の陣による豊臣家の滅亡、「余は生まれながらに将軍である」という家光と大久保彦左衛門・一心太助を主人公とするドラマを通して描くものが多い。この時代には宮本武蔵の後半生や柳生一族の攻防をめぐる剣劇、そして「鍵屋の辻の決闘」が色を添えることになる。この時代の時代劇の主人公は、徳川家康・秀忠・家光の3人の将軍を中心として、豊臣の残党、柳生・武蔵・荒木又右衛門などの剣客ということになる。

●江戸時代中期~後期
主に8代将軍吉宗以降の時代劇には、将軍吉宗と大岡越前に加えて、歴代の町奉行、町奉行所とその与力・同心、そしてそれらをとりまく庶民を主人公として描くドラマが多い。そしてその時代の最大の事件は「時は元禄14年…」で始まる「忠臣蔵」に描かれる「赤穂浪士討ち入り」の顛末である。そしてその背景に、当時の太平の世における旗本と大名の確執が描かれ,
これに堀部安兵衛(ほりべやすべえ)の「決闘 高田馬場」が加わる。

●江戸時代末期
吉宗以降、大飢饉などの天災と老中が次々と入れ替わり立ち替わり行う「改革」があまり効果を上げない中でペリーの黒船が来航する。江戸時代末期は、このペリー来航以降の、幕末を突き動かす若者のエネルギーを描くドラマが主流となる。実はこの時代の時代劇が、信長・秀吉・家康の人生を描くドラマに次いで多い。ドラマの量としては「4番目」に多いのである(分類が不明瞭で数値的に正確な話ではないことはご勘弁いただきたい)。しかしこの時代の解説は、教科書では非常に少ない。2~3ページに過ぎないのである。だから教科書の歴史は「おもしろくない」のである。

江戸時代中期~後期の時代劇」「江戸時代末期の時代劇」についてはそれぞれ別個の表を用意してあるので、そちらもご参照いただきたい。